78プラドのエアコンの風が出ない・・・
それも特定の風量だけでない。
こんな悩みにお答えします。
私の78プラドも、急に最弱の風のみ出なくなりました。
ヒーターレジスタの交換で復活しましたので、同じ症状の方をお助けします。
1.エアコンの風が出ない、特定の風量だけ出ない場合はヒーターレジスタを交換する
エアコンの風が出ない、特定の風量だけ出ない場合は、ヒーターレジスタという部品の故障(断線)が原因です。
ここでポイントですが、
- どの風量も全く出ない場合は、別の原因の可能性が高い
- 特定の風量だけ出ない場合は、ヒーターレジスタが原因の可能性が高い
ヒーターレジスタの詳細は、後程説明します。
まずは、風が出ない方はお困りのことと思いますので、先に部品の交換方法を紹介していきます。
ヒーターレジスタの型番は87138-90K00
部品の型番はコチラ、DENSOの87138-90K00です。
以下のリンクにあればラッキー、この記事を書いている時点で楽天とヤフーにはありました。
(写真は出ませんが、リンクは飛べます。)
ここに無くても、モノタロウとか見ればあると思います。
もちろん、ディーラーなどで部品を購入する、交換してもらう方が確実です。
交換作業自体は簡単ですが、自信のない方はプロにお願いしましょう。
ヒーターレジスタの交換方法
準備する物は、ヒーターレジスタ(新品)と、小さめのプラスドライバーです。
助手席側の足元をのぞき込み、フロアマットを少しめくります。
ちょうど上の画像中央付近をのぞき込むと、線が繋がった、こんな部品が見えます。
コイツがヒーターレジスタ、今回の犯人です。
爪を折らないように注意しながらカプラーを引っこ抜きます。
カプラーはこんな形状です。外す際の参考にしてください。
プラスのビス1本で止まっています。これを外すとヒーターレジスタは簡単に外れます。
では、どんな状態か見てみましょう。
左側の一番小さいコイル、切れてるのがわかりますか??
これが原因です。完全に劣化ですね。
特に力が掛かる場所ではありませんが、電気が通る場所なので埃などにより、負荷が集中した箇所が切れたのでしょう。
で、新品はコレです。キレイですね。
取り外しと反対の手順で取り付けていきます。
あとはファンを動かしてみて、風が出ればOKです。
今回は軽めの故障ですが、私の78プラド、過去にエンジントラブルもありました。
気になる方は「78プラドのエンジンヘッド割れを経験した話」をご覧ください。
2.ヒーターレジスタと風量の関係
それでは、このヒーターレジスタが断線するとなぜ特定の風量だけ出なくなるか説明していきましょう。
ヒーターレジスタは、ファンの回転数を決める
空調の風を出すファンは、直流の電気で動いています。
車の電源は、基本直流ですからね。
直流の電気で動くモーターは、電流に応じて速度が変化します。
ヒーターレジスタとは、ファンのモーターにかかる電流を変え、ファンの回転数を変える=風の強さを変える部品です。
ヒーターレジスタの原理
ここで、先ほどのヒーターレジスタの写真を見てみましょう。
針金がぐるぐる巻かれたものが3つ付いていますね。
私の場合、向かって左側の一番小さいコイルが切れて、一番弱い風が出なくなりました。
電気は、流れる場所の断面積が大きいほど、流れやすく、抵抗が少ないです。
つまり、一番大きいコイルほど針金が太く、抵抗が少なくなります。
逆に、小さいコイルは針金が小さく、抵抗が大きいです。
ファンの電気回路には、
「ヒーターレジスタのコイル」と「ファンのモーター」の2つの抵抗が存在します。
(ファンのモーターも、電気的に見ると抵抗です。)
- コイルの抵抗が小さいほどファンのモーターに掛かる電圧が高くなる
⇒ファンのモーターに流れる電流が大きくなる
⇒ファンが速い
⇒風が強い - コイルの抵抗が大きいほどファンのモーターに掛かる電圧が低くなる
⇒ファンのモーターに流れる電流が小さくなる
⇒ファンが遅い
⇒風が弱い
78プラドのヒーターレジスタには、大中小3つのコイルがありますね。
78プラドの風量切り替えスイッチは「OFF-1-2-3-4」の4段階です。
- 1⇒コイル小(抵抗:大)⇒風:一番弱い
- 2⇒コイル中(抵抗:中)⇒風:少し弱い
- 3⇒コイル大(抵抗:小)⇒風:少し強い
- 4⇒コイル無し(抵抗無し)⇒風:一番強い
こんな電気の流れで風量を調整しているわけです。